世界初!持続可能な養殖種苗認証制度の運用開始
~水産資源減少の解決策「人工種苗を用いた養殖魚」を消費者へ~
「NPO法人 持続可能な水産養殖のための種苗認証協議会」は、持続可能な水産物供給の実現をめざし、2017年9月に国内の水産科学分野の研究者(国立研究開発法人水産研究・教育機構、東京海洋大学、高知大学、近畿大学)によって設立されました。
この度、「持続可能な水産養殖のための種苗認証(SCSA認証)」の運用を開始し、持続的な安定供給が可能である「人工種苗」による養殖であることを第三者機関によって認証します。
【認証制度の概要】
近年、世界的な水産物需要の増大とともに水産資源の枯渇が問題になっており、持続可能な水産物供給が世界の食糧確保のために重要なテーマとなっています。その中でも特に持続可能な養殖業の確立が求められています。
「NPO法人 持続可能な水産養殖のための種苗認証協議会」は、人の手で必要な稚魚を必要な分だけ作る「人工種苗」による養殖が、天然資源への依存度を下げ、持続可能な水産業に寄与するとの考えのもとで設立されました。
このたび運用を開始する「SCSA認証」は、持続可能な水産養殖のために最も重要な要素である「人工種苗の普及と社会での認知向上」のために作られました。本認証制度の運用によって、①「対象の商品が地球環境・社会に優しく、地域社会に貢献」、②「“養殖は天然よりも劣る”というイメージから、“養殖だから持続可能、安全、良いもの”への転換」、③「人工種苗による養殖が資源不安の確実な解消手段」、というメッセージを社会に広く伝えます。
この認証によって、持続可能な養殖業の推進に努める種苗供給者、その種苗を持続可能な方法で成魚に育てる養殖業者、間違いなく消費者に届ける流通業者・加工業者の活動を可視化するとともに、消費者と一体になって持続可能な養殖業を育てます。
【認証制度の運用 】
SCSA認証は、平成29年(2017年)11月6日に世の中に制度として運用することが可能な状態になりました。
審査は、第三者機関である認証機関によって行われます。認証機関は厳正な審査によって認定された認証会社です。現時点では、世界最大最古の認証会社であるビューローベリタス社が、SCSA認証の認証機関として認定されています。
認証を受けることによって、人工種苗を用いた持続可能な養殖業の生産物に認証マーク(上記)がつけられ、消費者の手元で認知されるようになります。
認証マーク
【認証の仕組み 】
SCSA認証には、種苗業者と養殖業者に対する「養殖認証」と、加工・流通業者に対して行うトレーサビリティの認証の「COC認証」の2種類があります。2つの認証によって、消費者の手元に確実にSCSA認証商品が届く仕組みになっています。
Copyright © Seedlings Council for Sustainable Aquaculture all rights reserved.
PAGE TOP